『F [エフ]』
製作=松竹=松竹富士=衛星劇場 配給=松竹
ヴィスタサイズ/カラー/102分/1998.03.14公開

メインスタッフ
監督 金子修介
プロデューサー 月野木隆/本田慶充
原作 鷺沢萌 「F落第生」
脚本 松尾奈津/金子修介
撮影 佐々木原保志
照明 岩崎 豊
美術監督 小川富美夫
音楽 大谷 幸
録音 林 大輔
編集 冨田 功
企画 社団法人日本民間放送連盟/音声放送委員会
音楽プロデューサー 小野寺重之
助監督 片島章三

主題歌「素顔」 渡辺美里
      (EpicSony Records)

作詩 大江千里 渡辺美里 
作曲 大江千里 
編曲 石川鉄男 


DVD

ビデオ

松竹ホームビデオ
ドルビーサラウンド 日本語字幕も有り
発売元 松竹株式会社


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メインキャスト

荻野ヒカル 羽田美智子
古瀬郁矢 熊川哲也
久下章吾 野村宏伸
江島有加 村上里佳子
片岡京子 戸田菜穂
荻野源三 天本英世
田辺 石丸謙二郎
和田 阿部サダヲ



「最初は奥山和由さんから“『大統領のクリスマスツリー2』なんてヤだよね”って変な言い方でオファーされたんです。『学校の怪談3』を撮った後だったし、シリーズバトンタッチ専門の監督って見られたらまずいよなって思ったけども、羽田美智子は『就職戦線異状なし』で面倒見た、というか、坂上忍との新幹線ホームでの別れのシーンでNG50回という記録を作った子で、僕としては親心みたいなモノがあって、この当時は松竹のエース女優になっていたから、きちんと主演作を撮ってあげたかったんだよね。『F』の羽田美智子が一番可愛いと、僕は自負してますよ。熊川哲也君にも以前から興味があって、会うと凄い個性。そこで、二人のキャラクターを考えながら『めぐり逢えたら』のようなロマンチック・ラブストーリーをひねりあげたんです。原作はあるんだけど、実は殆どオリジナルストーリー。だいたい羽田美智子の役は電気屋の娘なんだけど、これは『大統領のクリスマスツリー』のなかで「ウチ、電気屋よ」という一言があるんで、そこから考えたものなんだ。熊川君はびっくりするくらい達者だったね、お芝居は初めてなんだけど、度胸がいいのとやっぱり才能だな。野村宏伸とは僕が助監督だった『メインテーマ』以来の付き合いで、同窓会のようだった。戸田菜穂は礼儀正しいお嬢さんで、実に可愛かった。エッチなセリフをわざわざ言わせてセクハラみたいなもんなんだけど、映画監督がやると、これが“演出”ってことになるんだよね(^o^)。村上里佳子は『山田村ワルツ』にワンシーン出てもらってたから9年ぶりだったんだけど、本人は完全に忘れてたな。天本英世さんは「金子の映画で初めてやっとまともな役をやった」って、本当に喜んでくれたし、試写の後もニコニコしてた。ところが公開直前になって奥山さんが松竹を解雇になってしまって、クレジットも外されちゃって……松竹さんもやるよね。もう一人クレジットはされてないけれど、井上由美子さんにシナリオを少し手伝ってもらってます。でもこれは、外されたってわけじゃなくて、純粋に手伝ってもらった。車の中のFづくしのセリフは井上さん」

【ストーリー】

 1988年・東京。機械いじりが何より好きな中学2年の女の手・荻野ヒカルは、ある日、突然の事故で両親を失う。落ち込むヒカルを励ましてくれたのは、ヒカルと同じ放送部の親友・有加と、ヒカルに好意を寄せる章吾。そして何よりヒカルを勇気づけたのは、偶然見かけた黙々とバレエの練習に打ち込む見知らぬ少年の踊りだった。その姿にヒカルは生きる希望と勇気を与えられた。

 1997年、世界で最も権威のあるバレエ団イギリスのロイヤル・バレエシアターで、一人の日本人が話題になっていた。古瀬郁矢25歳。15歳の時に単身渡英、ロイヤル・バレエシアターで日本人として初めてのプリンシパルとなった彼は、バレエ界の歴史を塗り変えるであろう大物スターとして注目を集めていた。そんな折、郁矢は練習中に右足を骨折、療養を兼ねて日本へ帰国する。

 28歳になったヒカルは、浴衣姿で毎年恒例の秋祭りを見物していた。その脇には、中学時代からヒカルだけを想う章吾。今では念願叶い恋人となった二人は、帰り道、車がインロックして困っているカップルに出会う。男は郁矢で、女は彼のマネージャー片岡京子だ。今だに恋愛より機械いじりが好きなヒカルは、持ち前の器用さで瞬く間に鍵を開ける。京子は「急用」を思いだし章吾の車でガソリンスタンドヘ。残されたヒカルと郁矢は、やっとエンジンの掛かった車で後を追うが、その車中、互いの本名すら名乗らない他愛のない会話の中で、お互いに心惹かれるものを感じていた。この時はまだ、この男がプリンシパルの古瀬郁矢で、14年前にヒカルに勇気を与えたあの少年であることも知るよしもなかった‥‥。

 その後ヒカルのもとに、有加が離婚して戻ってきた。章吾も加わり、久しぶりの再会を喜ぶ三人。その時、ラジオから軽快なディスクジョッキーの声が流れてくる。ミスターFと名のる彼の声にあの時の男を思い出すヒカル。そして、あの時のときめきともいえる不思議な感情を抑えることが出来ず、ヒカルは“片隅のヒカリ”というペンネームで、ミスターFのラジオ番組にハガキを出した。ハガキを受け取った郁矢もまた“片隅のヒカリ”があの時に出会った一目惚れの女性であると確信、ラジオ番組を通して“片隅のヒカリ”探しに乗り出す。ダンサーを目指しバレエ一筋に生きてきた郁矢と、28年間恋することに臆病だったヒカル。恋愛に対してはどちらもF(落第点)の、二人の恋の物語が始まる。


関連リンク
松竹の「F」のDVD解説

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